思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

『どんどん決めてどんどん動け』吉越浩一郎ホワイトカラー向けとちゃんと書いてある。「担当者に「計画」させ、計画の最終判断はリーダーが下し、「実行」はやはり担当者が行う。(略)デッドラインが来るごとに間に入り進捗をチェックし、でもあくまで担当…

『開かせていただき光栄です』 ☆☆☆解剖学がまだ普及していない時代のとある解剖学研究室(私設)のメンバーが遭遇する珍事件を描く。 本格ミステリとしてはイマイチだが、ラノベ、あるいは推理「小説」としては読み出がある。 タイトルは英語の「お会いでき…

『悪韓論VS悪日論』井上和彦×金慶珠 ☆☆☆ 双葉新書日本と韓国それぞれの立場から主張をぶつけ合う企画は、テレビなどではあるが、対談本としては珍しい。 内容的にはどちらの主張も、テレビ『たかじんのそこまで言って委員会』とかで聞いたことばかりだったが…

『部下の力を引き出す10人までの人使い』堀之内克彦「具体的な指示を出し、その意味を説明し、部下に行動を起こさせ、その行動をフォローするーーそこまでやらなければ、リーダーとしての役割を果たしたことにはならないのです。」「リーダーは、経営者の…

『[映]アムリタ』野崎まど ☆☆☆☆なんてことない、大学の映画研究会の日常を描いたラノベかと思いきや…。 きっちり伏線の張られたジャンルミックスエンターテイメント。是非とも先入観なしで読んでほしい。 デビュー作にしては若手じゃない、というのと、その…

『微笑む人』貫井徳郎 ☆☆☆★「本が部屋に入らないから妻子を殺した」という不可解な理由で殺人を自白した被告にまつわるノンフィクション小説を書こうとする著者を描いたミステリー。 一見すると宮部みゆきの『理由』や東野圭吾『悪意』と共通する設定だが、…

『義経不死伝説』 ☆☆☆まず、佳作の歴史推理作家だった中津氏の逝去に驚き。 裏表紙アオリの「日本史最高の謎」はオーバーだね(`Д´) 本書の眼目は、義経は平泉で死んでいたのではないのは前提として、北に向かったのは逃げたのではなく、大陸の騎馬民族から…

「子宮内でふつうより高いレベルのテストステロン(男性ホルモン)にさらされた男児は、自閉症や、言語障害や、驚いたことに、吃音を起こしやすいと書かれていた。テストステロンの過剰分泌を示す身体的特徴は、薬指が人差し指よりずっと長いこととあった。…

『安倍晋三が、日本を復活させる』 ☆☆☆★初めての対談というけど、竹本健一を加えた「痛快鼎談シリーズ」があるじゃないか…。 基本的にはそれぞれがいろいろな本で書いていることが掛け合い的に出てくるだけだが、やっぱり痛快。日下先生「教育に関して世の中…

『暗闇の殺意』 ☆☆☆短篇集。カレンダー順に並んでいるのがおかしい(^_^;) 『Sの悲劇』☆☆ ダイイング・メッセージもの。てっきり校正記号だと思ったのに…。 『年賀状を破る女』☆☆ これまたダイイング・メッセージもの。でも、これは小学生向けクイズのレベル…

『ホビット 失われた竜の王国』 ☆☆☆★三時間は長いなあ…と思ってたが、そこまで退屈しなかった。だが、主にバトルシーンはどこも半分に縮められると思う。 怪獣映画ファンとしては竜のスマウグが注目されたのだが、CGの完成度的には文句のつけどころがない…

若井吉樹『世界一わかりやすいコスト削減の授業』「事前準備や後片付けの時間が短ければ短いほど、あえてまとめてやろうとはしなくなるからね。こまめにつくるためのコツは、この事前準備や後片付けの時間をできるだけ少なくすることなんだ。「「ECRSの原則…

『6時に帰るチーム術』小室淑恵「メンバーがマネージャーに対して求めていることは、行き詰まっているときに手を出して一緒に残業したり、資料をまとめたりすることではありません。マネージャーに期待されているのは、メンバーが仕事の壁を打破するために…

『その言葉だと何も言っていないのと同じです!』 ☆☆☆★よく「上司」やニュース出演者が使う定番セリフの矛盾を指摘する内容。「本当の意味でのリーダーシップとは、興味深い目標と具体的なタスクを与え、人々が主体的に参加できる場、枠組みを作ることである…

『希望のまちの殺し屋たち』 ☆☆☆★裏表紙アオリはネタバレともいえるが、4つのシーンの登場人物に重複/関係があるのは早い段階で気がつくだろう。 そうなってしまうと予定調和に向かって物語が進むだけに感じる(ラストまで読めばさらにひとひねりあること…

『キングを探せ』 ☆☆☆★倒叙もので、四重交換殺人が描かれる。何の説明もなく共同謀議の場面から始まるなど、余計な人情ドラマがないのが良い(後から回想シーンや捜査の結果として読者の前には明らかになる)。これが宮部みゆきなら、いち市民がどういうきっ…

『反日メディアの正体』古屋経衡 ☆☆★著者の『ネット右翼の逆襲』は独自のデータ(フェイスブックアンケート)に基づく優れたものだったが、本書はジャーナリズム的なネタであるにも関わらず、取材が甘く、もっぱら著者の印象に終始している。本書はノンフィ…