思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

2013-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『アナザー』綾辻行人 ☆☆☆☆600ページもの大著だが、文字組みもスカスカ(特に周辺の余白)なら、内容もスカスカ。仕事の日にたった1日で読み終えておつりが来たくらいだ。これなら、カバーも薄くして体裁を圧縮したらページ、体積ともに半分にできたはずだ…

『直観でわかる微分積分』畑村洋太郎 ☆☆☆★再読。 たしかに微分・積分の理論については非常にわかりやすいのだが、それと式の操作についてはかなりの大きな隔たりがあるんだよなあ…。 それでも微分ついてはなんとかついて行けるのだが、積分になると原始関数…

『同人少女JB(3)』一本木蛮 ☆☆☆☆いよいよ受験勉強も切羽詰まった夏休みを間近にし、受験雑誌の座談会に行ったり、追い込まれて動きがなければおかしい、という展開。 雑誌のカットの描き方、父親(『不妊症ブギ』でも顔は描かれてなかったなぁ…)の勉強…

『マンガでわかる 熱力学』原田知広+川本梨恵 ☆☆☆ オーム社マンガパートと、アドベンチャーゲームのセリフ形式というのか、顔つきの脚本スタイルの対話型解説からなる。 マンガでわかるといっても、数式が説明の素材として出てくるので、数式、特に微分・積…

『カード・ウォッチャー』石持浅海 ☆☆☆☆まず、サービス残業が常態の会社研究室に、労働基準監督署がやってくる、というのが共感を誘われる(^_^;) 本当は、上司たちの嘘を、どう監督署員たちが見破るか、という中編が読みたかったが、本作では、監督署員の訪…

『爆撃聖徳太子』町井登志夫 ☆☆☆★ PHP文芸文庫解説で細谷正充氏が絶賛してるけど、そこまでのもんかなあ・・・。 一見狂人的な言動だが、実は深い洞察によるものだった、というのは探偵小説の王道だし。 メルカトル鮎を田中啓史が描くと、こんな感じになる、…

『だまし世を生きる知恵』安斎育郎 ☆☆★ 新日本出版社世の中の迷信・邪教を科学のメスで切る、という内容で、確かにそういう方面に関しては菊地先生と同じスタンスであり、異論はない。ただ、自分でも認めているように専門範囲を広げすぎた弊害なのか、それと…

『新しい太陽のウールス』ジーン・ウルフ ☆☆★ ハヤカワ文庫SFウールスに新しい太陽をもたらすため、宇宙船で旅をするセヴェリアン。これがのっけから、自分の意志で乗ったのか、もしそうだとしたら、なぜ宇宙船の全体像(シルエット)すら知らないのか、など…

『世界のインテリジェンス』小谷賢編著 ☆☆☆★ PHPアメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、ソ連/ロシア、イスラエルそして日本のインテリジェンス機関についての組織説明と歴史、著名事件について述べた本。 比重としては組織図や組織史の解説が多いので、庶…

『ビアンカ・オーバースタディ』筒井康隆 ☆☆★確かに、下ネタや繰り返しなどに意識的なものを感じるものの、メタラノベというには完成されてないんじゃないかなあ……。 メタというなら、ベタな設定をだしておいてひっくり返すとか、いちいちツッコミを入れると…

『二流小説家』