思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『バーナード嬢曰く』施川ユウキ ☆☆☆読書に関する限りなくエッセイに近いヘタヘタ(断じてヘタウマではない)マンガ。 内容的には番子さんの『番線』『よちよち文芸部』の中間ってとこか。 基本的には名作(を読むこと)へのあるある的ツッコミだが、「SFマ…

『サイボーグ009完結編2』石ノ森章太郎+小野寺丈 ☆☆☆★ジェロニモ編からジョー編まで。 小説の文章として明らかに拙いところが散見され、神との戦いを描くには第一人者とも言える山田正紀や、張々湖やグレート・ブリテン編のユーモア描写には卓越したテレビ…

『皇帝の新しい服』石崎幸二 ☆☆☆☆ 講談社ノベルス表紙がラノベ風イラストになっているが、中味はおなじみ石崎幸二シリーズの最新作である。 舞台が錠前島と館島という二つの島なので、一瞬『館島』とのリンクか?と期待したが、『館島』は東川篤也でした(^_^…

『名被害者・一条(仮名)の事件簿』山本弘 ☆☆☆☆ 講談社ノベルス事件に巻き込まれる体質のキャラはシリーズものミステリーではちょくちょく登場するが(実は名探偵もその中に含まれる)、それを全面に出したのがこの連作短篇集。 一見するとメタミステリー、…

『日本人のための憲法原論』小室直樹 ☆☆☆☆☆再読。 なるべく重複しないようにメモ。「たとえ「憲法」と題された法律があったとしても、憲法は本質的に慣習法なのです。」「アメリカに連れてこられた黒人奴隷は、その数1200万人とも、1500万人とも言われている…

『アベノミクスが激論で解けた!』 ☆☆☆☆経済政策に右も左もないのだが、印象としては、須田さんが左、青山さんが真ん中、三橋さんが右、という感じで、微妙に立場が違う三人の鼎談だからこそテーマについてのいろいろな問題が浮き彫りになると思う。 ところ…

『リックの量子世界』デイヴィッド・アンブローズ著/渡辺庸子訳 ☆☆☆★ 創元SF文庫ほとんど期待してなかっただけに、意外と面白かった。 非日常ものか、平行世界スリップものという感じで進んで行くが、終盤になって俄然島田荘司的ミステリーになるのが良い。…