思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

2011-06-01から1ヶ月間の記事一覧

荒木飛呂彦推薦のホラー映画。 ドイツ映画だ。 別荘に殺人鬼がやって来る、というのは『13日の金曜日』からの(?)ホラー映画の定番だが、本作はごく普通の青年コンビ、というのが特徴。 アヴァンタイトルが長すぎるのも気になったが、何より最初に2人の青…

セカンドムーン上杉 那郎 角川春樹事務所 2008-02

SFらしからぬタイトル。恐竜をめぐる国際謀略小説(世に言う冒険小説)というのが妥当な分類と言えよう。 決して面白くないわけではないのだが、800ページもあり、読んでも読んでも進んでいる気がしなかった。 ここまで長くなったのは、登場人物が多いこと…

ついに全巻政治劇に。主にやまとに喉元に突きつけられた日本のあり方の選択に向けて、竹上総理、天津外務次官、海原官房長官の苦闘が描かれる。 国連の安全保障理事会で「『やまと』が国家でありえないという決定的な条件は!?」と切り返す天津なんて最高にか…

これが「奇跡的傑作」だろうか…。せいざい佳作どまりだと思うのだが…。後に書かれた似たようなタイプの作品(ネタバレなしにジャンルを書けないのがつらい)を読んだからかなあ…。 なによりも内容とトリック(?)に対して680ページは長すぎる。200ページで…

『瑠璃城』殺人事件 (講談社文庫)北山 猛邦 講談社 2008-03-14

日本を誣いる人々 祖国を売り渡す徒輩を名指しで糺す渡部 昇一 八木 秀次 呉 善花 PHP研究所 2011-02

レッド・スコルピオンとの対決は、一撃で決着。読み返してみるといやにあっさりと済んでしまった感じがある。 それよりも政治的動きとして、あっさりと総理が防衛出動を決定したことに(福田政権以降の日本の政治の低能っぷりを見ていると特に)驚きだ。 沖…

『ノルンの永い夢』読了

平谷美樹 ☆☆☆★ 早川書房 基本的に時間SFは、歴史小説との区分が曖昧というか、本作のように第二次大戦前のドイツが舞台だったりすると、ドイツ、SFは読みたくない、と敬遠してしまう。 読み始めれば、過去編の主人公は日本人科学者だし、現代編はSF小説家な…

明確にシリーズであることがわかる。 主人公たちに加えて、外に出ると雨が降る、という<力>の男が現れる。これ、科学的にはまったく論外な設定で、『ジョジョ』のウェザー・リポートを知っていなければ一笑に付していたところだ。 ハウダニットとしてのト…

以前、表サイトで全巻通しての感想は書きましたが、今回はそれからいろいろ政治・軍事の勉強もしてきたので、改めて読み解いて(?)行きたい。 ちなみに、画像・リンクは文庫版ですが、読むのは私が持っている現在絶版の当初の単行本です。 序盤は、初期の…

『レスレクティオ』読了

平谷美樹 ☆☆☆★ 角川春樹事務所 『エリ・エリ』の続編だが、同書を読んでいなくても大きな問題はない。ある種の“前世の出来事”として、本書中で徐々に謎解的に明かされるからだ。(もちろん、内容を覚えている方が感慨深いし、隠喩なども楽しめるだろう) 『…

吸血姫(ヴァンパイア・プリンセス) ? (フレックスコミックス フレア)垣野内 成美 ソフトバンククリエイティブ 2011-06-10げんしけん 二代目の壱(10) (アフタヌーンKC)木尾 士目 講談社 2011-05-23

もしかしたら、気づかないうちに凄いトリックが仕掛けてあったのかもしれないけど、普通に読むかぎり、非ミステリです。 柳美里の『ゴールドラッシュ』に似た読後感だったな…。タバコを吸ったり、ヤドカリを焼いたりする無垢というか非情さが子どもっぽい、…

『松浦純菜の静かな世界』読了

浦賀和宏 ☆☆☆★ 講談社ノベルス 女子高生連続殺人・死体切断事件。 主人公は銃に撃たれても死なない(と言われている)八木剛士。探偵として一緒に事件を追うのは、暴漢に金属バットで殴られ、その後に腕を轢かれたので、手袋をしている松浦純菜。 例によって…

屠畜場を、牛を殺すところから解体、仕事場を洗うところまで白黒で撮った写真集。 敢えて白黒にしたのは、芸術的効果なのか、血の色が強烈だからなのかは良くわからないが。 いちおう巻末にまとめて各写真の解説がついているものの、基本的に(マンガでいう…

追想五断章米澤 穂信 集英社 2009-08-26

『正しい大阪人の作り方』読了

わかぎゑふ 集英社文庫 ☆☆☆☆ 『大阪弁の詰め合わせ』と同じ、大阪人に関する(お笑い?)エッセイ集。 確かに2つの本どころか、本書中にも重複はあるが、それほど気にならない。 東京とだけでなく、関西各地との比較が面白い。 「ツッコミは愛である。突っ…

黒と愛 (ハヤカワ・ミステリワールド)飛鳥部勝則 笹井一個 早川書房 2010-09-22明治の外交力 陸奥宗光の『蹇蹇録』に学ぶ岡崎 久彦 海竜社 2011-02

探偵小説と叙述トリック (ミネルヴァの梟は黄昏に飛びたつか?) (キイ・ライブラリー)笠井 潔 東京創元社 2011-04-28STEEL BALL RUN スティール・ボール・ラン 24 (ジャンプコミックス)荒木 飛呂彦 集英社 2011-06-03

読んだ順番からすると『シャドウ』を思い浮かべた。主人公が小学生だから、ということだけなのかもしれないが。 執拗なまでのどんでん返しは、連城三紀彦を思わせる。伏線が全くない、という点においても同じである。 ただ、私のようにどんでん返しが好きな…

600円シリーズ。 それにしてはカラー写真も数多いし、1輛につき2〜1ページが割り当てられていて贅沢。 第一次大戦で登場した戦車から、現用兵器ではスウェーデンからルーマニアなんていう独自開発戦車を持っている国としては初めて見るマイナーな国(失礼…