思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

2010-06-01から1ヶ月間の記事一覧

地政学、それは戦後GHQによって規制された、つまりは普通の国ならごく当たり前になされている国家戦略思考である。日本では現在まともに学問がなされていないので、イギリスで研究しているという著者による入門書。「日本人は自分で責任を持って戦略を考える…

アニメ業界を描いたエッセイマンガはいくつかあるが、制作進行の人が主人公のものは初めてかも。 そういう意味では業界をある程度俯瞰したところから見られるのが面白いが、いかんせん完全描き下ろしということもあってか、密度が薄いのが惜しい。 140ページ…

『綺想宮殺人事件』読了

芦辺拓 東京創元社 ☆☆☆☆ あの『黒死館殺人事件』へのオマージュ。全編、膨大な衒学趣味(ペダンティズム)に彩られた怪作である。 もちろん本作の場合、戦前の作品を模倣しているわけなので当然な部分もあるのだが、作者の文体ゆえか、なかなか21世紀の物語だ…

『宇宙に知的生命体は存在するか』読了

佐藤勝彦編著 ウェッジ選書 ☆☆☆★ まえがきとあとがきを佐藤勝彦が書き、あとの3章は日本の各界の専門家が書いたもの。 それぞれ「太陽系探査」「太陽系外惑星探査」「地球外生命体探査」となっている。 面白かったのは太陽系外惑星を探す技術について。

文庫版ですらコマが大きい(作者がわから言えば使い放題)のが目に付く。 必要以上とも言える繰り返しも多いし、この内容なら300ページどころか1/4くらいで済むでしょう? ま、内容じたいは魔王ダンテの復活をもくろむ悪魔教団や、何故か主人公がダンテに選…

ランデブーでランデブー

予想以上に楽しめてびっくり(^_^;)川井憲次ファン的感想 90点 最近軽い感じの作品を担当されることがなかったからか、新鮮。(『エデン』には近いかな) メインテーマも好きだし、追いかけっこの曲は燃える。特撮ファン的感想 オーディション会場をでたあたり…

「死人と狂人たち」にはあまり意味はない。カバーもどうにも内容に合ってない気がするし。おまけに出版社名とシリーズ名がイラストと同化して一部読めないし(これは擬態を表現してるの?)。特に『変態』『擬態』は、統計学あるいは擬態についての講義を聞…

『風雲児たち』でも魅力的な大谷吉継。その生涯を知りたいと思って読んでみたのだが…。秀吉の小姓として重用されてきた吉継だが、ひょんなきっかけから奉行・つまり官僚としての道を歩むことになる。小田原攻めでは活躍できず、武将としての本領を発揮して大…

本編に入って(?)エロ描写が目に付くようになった。掲載誌は一緒だと思うのだが、何故??敵の鬼畜っぷりを執拗に(しっかりと?)描くことによって、それらを殺す時のカタルシスを倍加させる、というのはこういうバトルものの王道。 ザコの台詞なんかにも…

医学伝習所の解散、伊之助の平戸での婿養子化と帰郷、松本良順と徳川家茂、慶喜の関係など、幕末ものらしくなってきた。 新撰組の近藤勇など、お馴染みの面々で、逆にそうなってくると本作が江戸時代と近代医学との過渡期、そして身分制を描いたものであるこ…

主に朝日新聞に代表されるマスゴミのトンデモ報道を書いたもの。 これを読めば極左マスコミに唾棄したくなること請け合いだ。 いかに事実をねじ曲げ、歴史を無視し、外国の犬になっているかがよく分かる。これこそジャーナリズム、という一冊だ。 >「汝の隣…

松本良順という名前は知っていたが、幕末の蘭法医だったか…。 いちど聞いたら二度と忘れないという、ファンタジーかSFのような設定の従者まで出てくる。 伊之介というこの人付き合いのできない佐渡生まれの人物は、現代でいうならイディオ・サヴァンという…